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明日への羅針盤

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明石市テニス協会

理事長  下山敬次 

協会創立から50年が経ちました。創立前年の昭和46年は、日本が50年ぶりにデ杯でオーストラリアに勝利した年であり、その影響もあって全国的なテニスブームに沸いていた時期でした。現在、日本テニス協会名誉副会長の坂井利郎さんや戦後初の日本人トーナメントプロテニスプレーヤーである神和住純さんなどが若手のトップとして国際的な大会で活躍を始めた頃でした。このテニスブームの影響もあり、多くの子供達や若者たちがテニスを始めるようになりました。協会創立時は、7団体だった加盟団体数も年々増えていき、平成19年から平成28年にかけては最多の28団体が当協会に加盟していました。 

その後、当協会加盟団体数は次第に減少し始め、令和3年10月現在の加盟団体数は25団体となっています。 

明石市内の会員制民間テニスクラブも、かつては数多くありましたが、ここ10年程の間に、名門であった朝霧テニスクラブ、明石ローンテニスクラブ、魚住テニスクラブなどが次々にその門を閉じてしまいました。 

当協会の果たすべき役割の一つに、明石市内におけるテニス活動の普及と活性化とがあります。年齢層においては、ジュニアから一般、ベテラン層に至るまでの広い年齢層を対象としています。平成23年に公布されたスポーツ基本法の前文にも、スポーツは心身の健康の保持増進にも重要な役割をはたすものであり健康で活力に満ちた長寿社会の実現に不可欠である、と記述されており、テニスの普及と活性化が明石市民の健康で活力的な生活に寄与するものと確信しています。 

しかし、ここ数年、当協会の開催するイベント(各種大会、技術研修会等)において、ベテラン層はある程度の数の参加はあるものの、一般層やジュニア層の参加者が次第に減少して来ているのが事実です。この原因について明確な所は不明ですが、一つには価値観の変化があるものと思います。つまり、若い世代を中心とした価値観の多様化により競技志向だけではなく健康志向や娯楽性志向が以前よりも強くなって来ていることがあるものと思います。テニスの試合で勝つことよりも、健康のためにテニスをすることやテニスを楽しくプレイすることに大きな価値を感じる若い世代の方々が多数になって来ているのではないかと思われます。このような方々に出来る限り永い間テニスを楽しんで戴くために当協会が何らかの形で協力、お手伝いが出来るようにして行かなければならないと思っています。 

これからも時代の流れや社会環境の変化等により、テニス愛好者の方々の志向は変化して行くものと思います。協会としても、これまでと同じことを同じように繰り返して行くのではなく、伝統を守りながらもこのようなテニス愛好者の方々の価値観の多様性を尊重しながら、その要望に合わせて普及活動、活性化活動の内容について少しずつでも革新的な変化を与えて行くことが重要と考えています。 

このように、当協会は明石市内におけるテニス活動の普及と活性化に引き続き尽力を続ける所存ですので、加盟各団体ならびに関係各位におかれましては、当協会の活動、運営に対しこれまでと同様にご理解とご協力を賜わりますようお願い申しあげます! 

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